【追悼】作家・佐藤愛子さん、102歳で永眠。娘・響子さんが明かす、最期に交わした「一瞬の意思疎通」
2016年の大ベストセラー『九十歳。何がめでたい』などで知られる作家の佐藤愛子さんが、老衰のため102歳で生涯を閉じました。数年前から認知症を患い高齢者施設で暮らしていた佐藤さんですが、その突然訪れた最期の瞬間の様子を、娘の杉山響子さんが明かしました。
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直木賞から映画化まで、激動の102年を駆け抜けた生涯
1923年(大正12年)に生まれた佐藤愛子さんは、長年にわたり文学界を牽引してきた日本を代表する作家です。1969年には『戦いすんで日が暮れて』で直木賞を受賞。さらに90歳を超えてから執筆したエッセイ『九十歳。何がめでたい』は社会現象とも言える大ヒットを記録し、女優の草笛光子さん主演で映画化もされ、世代を超えて愛されました。
「声をかけたら目が開いて…」娘が振り返る、優しく穏やかな最期の瞬間
佐藤さんの最期は4月29日、老衰によって静かに訪れました。その2日前となる4月27日、施設からの緊急の連絡を受け、娘の響子さんは急いで母のもとへと駆けつけました。
「急いで駆けつけて『おばあちゃん、来たよ。私だよ』って声をかけたら、ずっと寝ている状態だったんですが、目が開いて。目で頷くような仕草を見せて、すぐまた目を閉じて眠ってしまいました」
翌28日にも再び母を訪ねた響子さん。布団の中でそっと母の手を握ると、佐藤さんは一瞬だけ力強く握り返してきたといいます。「ここにいるからね」と呼びかけた響子さんに対し、それ以上の言葉の返信はありませんでしたが、親子の確かな絆を感じさせる最期の意思疎通となりました。
そして翌29日の朝10時、施設から再び連絡を受けて駆けつけたときには、佐藤さんはすでに静かに息を引き取っていたといいます。
施設入居前の「本当の会話」と、遺された言葉
今年4月に刊行された著書『ぼけていく私』(文藝春秋)では、もう一人の娘である桃子さんとともに、佐藤さんのありのままの素顔を語っていた響子さん。彼女たちにとって、佐藤さんが施設に入居する直前に交わした言葉が、「本当の母」との最後の会話になったといいます。
現在配信中の「週刊文春 電子版」および発売中の「週刊文春」では、この時に佐藤さんが最後に口にした言葉や、施設入居前の様子、出版関係者たちが振り返る人間・佐藤愛子の真実の姿について、より詳しく報じられています。
まとめ
どんな時代も独自のユーモアと鋭い視点で、私たちの心を晴れやかにしてくれた佐藤愛子さん。102歳という天寿を全うし、愛する家族に看取られながら旅立ったその最期は、彼女の作品のようにどこか凛としていて、温かさに満ちていました。心よりご冥福をお祈りいたします。
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